ICOとは簡単にいうと何?ICOの流れ・成功事例について徹底解説

仮想通貨 2019-02-06

ICOとは「Initial Coin Offering:イニシャル・コイン・オファリング」の略で、仮想通貨を利用した画期的なシステムです。この記事では、icoとはどのようなものなのか?という基礎的な知識から、過去の成功事例などを解説いたします。

ICOとは?

ICOとは「Initial Coin Offering」の略称であり、以下のような意味あいとなっています。

  • Initial=最初の
  • Coin=コイン(仮想通貨)
  • Offering=募集

要するに「企業が仮想通貨を発行し、購入者を募集する」というものです。ICOを行う企業は独自の仮想通貨を制作し、それを投資家に売り込んで資金を調達します。

この独自の仮想通貨のことを「トークン」と呼びます。トークンとはicoで発行された仮想通貨のことを指し、基本的にはビットコインやイーサリアムなどの通常の仮想通貨と同じものです。

IPOとICOの違い

企業が資金調達を行う方法として既に定着しているものでIPOというものがあります。ICOとIPOの違いは、ICOが「トークン(仮想通貨)」でIPOが「株式」を発行するという点でしょう。

そして、両者の違いとして最も異なるのは「仲介者の有無」です。IPOの場合は証券会社に自社の株を上場させる必要があり、証券会社の協力が必要不可欠となります。

対してICOは、この証券会社にあたる組織が存在せず、企業から投資家へダイレクトにトークンを売り出すことを可能とします。

クラウドファウンディングとICOの違い

同じく企業やコミュニティの資金調達の手段として、「クラウドファウンディング」というものがあります。

クラウドファウンディングとICOの違いは、クラウドファウンディングは投資者へのリターンに様々な種類があるということです。

クラウドファウンディングには以下のような種類があります。

  • 寄付型…投資者へのリターンなし
  • 購入型…モノやサービスを投資者に還元
  • 融資型…元本+金利を投資者に返済
  • ファンド型…分配金やモノやサービシを投資者に還元
  • 株式型…株式を投資者に配布

上記のようにクラウドファウンディングは企業によって、投資者に対するリターンが大きく異なり、必ずしもリターンがあるとも限りません。

ICOの場合は、投資者にはトークンが配布されます。このトークンは保有していれば、その企業が開発しているサービスを利用できたり、優遇的な対応が受けられたり、トークン自体が取引所に上場すれば売却して利益を出すことも可能です。

ICOの目的

ICOの目的は主に以下の2つです。

  • 資金調達
  • トークンの流通

最も大きな目的は、新たなモノやサービスを開発するための資金を調達することです。ICOを行う場合、企業は投資家たちに向けて「〜のようなサービスを開発するために資金を募集しています」といったような告知を行い、その将来性に価値を見出した投資家たちがICOに参加します。

そしてもう一つの目的が、発行したトークンを流通させることです。トークンはその多くが、ICOによって開発されるモノやサービスを利用するために必要なツールにもなります。

トークンが世の中に流通することで、モノやサービスも同時に世に広まることとなり、ICOはその最初の一歩となるのです。

ICOのメリット・デメリット

続いては、ICOにおけるメリットとデメリットをご紹介いたします。トークンを発行する「企業側」とトークンを購入する「投資者」それぞれで解説していきます。

発行者にとってのメリット・デメリット

メリット デメリット
参入のハードルが低い 競合が多い
投資家にダイレクトに売り出せる 成功の難易度が高い
国内外問わず発信できる 信頼を得難い

前述したように、証券会社のような仲介役がいないため、投資家に向けてダイレクトに発行でき、手続きなどの工程も少ないので参入のハードルが低いです。

さらに国内外問わず売り出せるのもICO独自のメリットでしょう。特に、ベンチャー企業などにとってはとても利用価値のある資金調達法と言えます。

しかし、参入のハードルが低く国内外問わず多くの企業が参入しているので競合が多いです。、その中から投資家たちに自社のトークンを選んでもらうためには、PRなどに力を入れる必要があり、やや難易度が高いです。

そして、中にはただお金を集めることだけを目的とした「詐欺的なICO」が少なくありません。そのため、現状はICOそのものの信頼度が低いのも難点と言えます。

投資者にとってのメリット・デメリット

メリット デメリット
大きな利益を得られる可能性がある 詐欺被害に遭うリスクがある
サービスを利用できる 具体的なリターンが得られるかわからない
通貨としての価値がある 倒産、開発中止リスクがある

購入する側にとっては、仮想通貨を市場に出回る前に手に入れることができるというのが大きなメリットです。ICOが成功して注目度が高まり、取引所に上場した途端に価格が急上昇した例は少なくありません。

そうなればそのトークンは通貨として価値を持つこととなります。また、先ほど述べたようにトークンを発行した企業の開発が完了して世間に公表されれば、そのサービスを利用できることもあります。

それと同時に、詐欺被害に遭うリスクがあることも忘れてはなりません。また詐欺ではなくても何らかの事情により、企業そのものが倒産あるいは開発中止となる可能性もあり、その場合は貰ったトークンは何の価値もなくなってしまいます。

株式投資のように、配当金があったりするわけではなく、何かしらの優遇制度が必ずしもあるとは限らない点も踏まえておきましょう。

ICOの流れ

ICOは以下のような流れを辿って行われます。

  • アナウンス
  • オファー
  • PR
  • 販売

「アナウンス」で投資家たちにICOを行うことを公表し、さらに一部の有力な投資家たちに「オファー」つまりは直接営業をかけます。

そして自社の開発するサービスの内容やなどを宣伝して、ICOの価値を世間に伝えるための「PR」を行い、そして事前に告知した開始日にトークンを「販売」します。

基本的には、オファーで指定された投資家たちに最初に売り出され最低限の資金を集めます。そしてその後に、一般公開されるという形です。

ICOの成功事例

それでは、これまで行われてきたICOの成功事例を見てみましょう。

国内

ico 調達額 概要
COMSA 109億円 icoをサポートするためのプラットフォーム開発
ALIS 4.3億円 悪質な広告を排除した、ソーシャルプラットフォーム開発
QASH 120億円 仮想通貨取引を一つに集約させ売買を可能とする金融サービスプラットフォームの開発

国内の企業が行ったICOの場合は、成功すれば少なくとも数億〜数百億の資金が集まるようです。ここまでになれば、トークンそのものの価格上昇も大きく期待できるものとなります。

海外

ico 調達額 概要
Telegram 17億ドル メッセージを暗号化しプライバシーを重視したSNSプラットフォームの開発
Dragon Coin 3.2億ドル ブロックチェーンを利用したオンラインカジノプラットフォームの開発
EOS 2.9億ドル 手数料を排除し、なおかつハイスピードの送金を実現する送金プラットフォームの開発

海外のICOは、最も成功したとされるTelegramで日本円にして一兆円以上の資金調達に成功しています。国内向けとは文字どおり桁違いと規模と言えるでしょう。

まとめ

ICOは参入のハードルが低いため、発展途上の企業でも大きなプロジェクトに挑戦することができる可能性を秘めています。

一部の悪質業者における詐欺的なICOによりイメージが悪くなり、規制も進んでいるのが現状ですが、発行者にとっても投資者にとっても大きな利益を生む手段となり得ることも過去の事例で証明されています。

この記事を執筆した人

野崎隆央

野崎隆央

仮想通貨・株・為替などをメインに執筆しているフリーライター。これまではFXをメインに投資していたが、市場の広がりとともに、仮想通貨の投資も開始。調べた知識だけでなく、自身の投資経験に即した実践的なノウハウの執筆を得意とする。

株・仮想通貨の投資経験があるライターによる執筆記事のみを掲載。「投資をもっと簡単に」というミッションのもと、難しい投資情報を中立的に分かりやすく提供することを目指している。