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本記事では、仮想通貨の中でも最もメジャーなBitcoin(ビットコイン/BTC)について解説します。
仕組み・今までの価格推移・将来的にどうなるのかまで解説するので、今後購入する際の参考にしてください。
目次
Bitcoin(ビットコイン/BTC)とは、ブロックチェーンと呼ばれる技術を用いた世界初の仮想通貨です。
このビットコインは、政府や中央銀行にコントロールされない電子取引通貨として2009年に誕生しました。
では、そんなビットコインの基本情報を見ていきましょう。
ビットコインの時価総額は現在世界で1位となっており、その規模は2018年9月現在でおよそ12兆円と、日本のソフトバンクとほぼ同等の時価総額となっています。
なお、ビットコインは数千種類とある仮想通貨の中でも断トツでトップとなっており、現在仮想通貨全体の内の55%をこのビットコインが占めているんですね。
このビットコインの考案者は「サトシ・ナカモト」と呼ばれる謎の人物であり、2008年11月にサトシナカモトは1通のリンク付きメールをとあるフォーラムに投稿しました。
それが「Bitcoin:A Peer-to-Peer Electronic Cash System」と呼ばれる論文であり、この数枚の論文が数十兆単位の規模となる現在のビットコインを生み出したのです。
なお、この論文がフォーラムに投稿されて以降、世界中の開発者がビットコインの開発や研究を進めるようになり、2009年の1月にビットコインの最初のブロックが誕生して実際の送金が行われました。
また、このサトシナカモトは未だに正体が不明となっており、それが日本人なのかも、個人か団体なのかもわからないままです。
では、ビットコインの仕組みについて解説していきます。
ビットコインは既存の日本円や米ドルとは異なり、管理者が存在しない分散型の通貨です。
上の図のように、中央集権型は中央に管理者が存在していますが、普段利用している銀行などはこの中央集権型に当てはまります。
しかし、ビットコインの場合は後者の分散型に当てはまり、中央管理者不在で個人間でお金を流通させられるようになります。
このようなビットコインは「ブロックチェーン」と呼ばれる技術を用いてその取引を記録していきますが、ブロックチェーンは主に「記録した内容が改ざん出来ない」「その記録した情報を誰でも確認出来る」という性質を持っています。
ブロックチェーンでは過去に行われた取引(ブロック)を全てチェーン状に繋いでいくのですが、それをネットワークに参加している人全てが確認する事が出来ます。
また、ビットコインをマイニングする「マイナー」によってデータベースが守られるので、不正が極めて困難となり、改ざんする事が出来ないネットワークが作れるんですね。
ビットコインを送金する際は、その送金が本人によって行われたものである事を証明する為に「電子署名」と呼ばれる技術を用います。
電子署名は、紙の文書に直筆で署名したり印鑑を押したりするのと同じ役割をデジタルで果たしますが、仮想通貨での電子署名は「秘密鍵」と呼ばれる鍵を用いて自分の送金データを暗号化することとも言えます。
秘密鍵によって暗号化したデータを相手に送信する事で、受取手は「公開鍵」と呼ばれる鍵を用いて暗号化されたデータを復元出来ます。
このようにしてビットコインの送金は成り立っているのです。
では、ビットコインと、ビットコインからハードフォークして生まれた「ビットコインキャッシュ」とはどのように違うのでしょうか?
それらを一目で理解できるよう表で確認して見ましょう。
ビットコイン | ビットコインキャッシュ | |
---|---|---|
誕生年月 | 2009年1月 | 2017年8月 |
ブロック生成時間 | 10分 | 10分 |
コンセンサスアルゴリズム | PoW | PoW |
Segwitの実装 | 有り | 無し |
取引所名 | 取引所名 | 取引手数料 |
時価総額(2018年8月時点) | 約12兆8,000億円 | 約1兆円 |
以上のように、ブロックチェーンのアルゴリズムや取引ブロックの生成時間は両者共変わりませんが、ビットコインキャッシュはビットコインに比べてブロックサイズが1MBから32MBへと拡大しており、それによって取引速度が大幅に改善されているという点が異なっています。
ビットコインキャッシュは、サトシ・ナカモトが提唱したビットコインの「Peer-to-peer Electronic Cash」という構想を引き継ぎ、それを更にスケールさせて行くものとして生まれ、発展を続けているのです。
次にビットコインの価格推移を見ていきましょう。
ビットコインは当時の2009年は1円にも満たない価格で取引されていましたが、2017年に入りその価格は10万円台を超える水準となりました。
そして2017年の年末には最高値となる200万円台を記録しましたが、その後の2018年は右肩下がりに下落を続けています。
現在は1BTC=70万円程で推移していますが、過去に起こった出来事などを振り返って見ましょう。
2017年12月1日、世界最大規模のデリィバティブ取引所である「シカゴ・オプション取引所(CBOE)」はビットコインの先物取引の上場を発表しました。
CBOEとはアメリカの世界有数の取引所であり、その信頼性は他の仮想通貨取引所とは比べ物にならない程です。
この発表を受けてBTCの価格は1週間で200%の上昇を魅せ、12月7日には初となる200万円台を記録しました。
出典:tradingview
世界最大の金融機関であるゴールドマンサックスは、今年5月に仮想通貨取引に参入すると発表していましたが、その後の9月5日、ビジネスインサイダーによって同社の仮想通貨取引参入が中止となった事が発表されました。
これによってBTCは一日で15%程暴落してしまい、市場全体の下落を招いてしまったのです。
出典:tradingview
しかし、その後このニュースはフェイクであった事が判明しており、ゴールドマンサックス社CFOのMartin Chavez氏はその報道を否定しています。
なお、ゴールドマンサックスが今後仮想通貨に本格参入する事となれば、更なるBTCの価格向上が期待出来るかもしれません。
では、ビットコインの将来性を考えるべく、専門家の価格予想を以下より紹介していきます。
アメリカの著名な投資家であり、仮想通貨企業へ複数投資をしているTim Draper氏は、ビットコインが2022年に25万ドルに到達すると予想しています。
Oops! I predicted $250k in 2022. My tweet last night was missing a zero. $250k is the number!
— Tim Draper (@TimDraper) April 13, 2018
Draper氏は以前も仮想通貨市場が80兆ドルになると予測しており、現在悲観的になっている仮想通貨市場の明るい可能性を主張し続けています。
ビットコインの初期の投資家であるChamath Palihapitiya氏は、CNBCのインタビューにて今後20年でビットコインは100万ドルになるだろうと主張しました。
同氏はその主張に続けて「投資家は純資産の1%は暗号通貨に投資するべきだ」とも主張しており、ビットコインの将来を楽観視しています。
仮想通貨界のインフルエンサーとも呼ばれているJohn McAfee氏は、ビットコインについて「2020年に100万ドル近くになるはずだ」と主張しました。
McAfee氏はアンチウイルスソフトウェアの開発や販売を行う「McAfee」の創業者であり、別名「金融界のドン」とも呼ばれている大物です。
このように、将来のビットコインを楽観的に見ている大物の投資家が多く、その価格はまだまだ上がるのかもしれません。
では、ビットコインのおすすめ取引所を見ていきます。
ビットコインを購入するにあたって最もおすすめなのは、QUOINE社が提供する、最近新しくローンチされた「Liquid(旧QUOINEX)」です。
出典:Liquid
Liquidは2018年9月19日現在、国内取引所の中でもNo.1の出来高を誇っており、国内全体のおよそ45%の出来高シェアを占めています。
また、LiquidではBTC/JPYペアの取引手数料が無料となっている為、現状国内最大級のビットコイン取引所だと言えるでしょう。
また、Liquidの他にも日本の取引所であれば「bitbank」や「BITPoint」などでビットコインを購入する事が出来ます。
bitbankはLiquidと同様に取引手数料が現在無料であり、スプレッドも常に低水準の取引所です。
また、BITPointも現在取引手数料が全て無料となっており、仮想通貨の送金手数料も無料な優良取引所です。
では、最後にビットコインのおすすめウォレットを見ていきます。
ビットコインの保管に最もおすすめなのはモバイルとデスクトップの両方に対応している「Bitcoin.com」です。
出典:Bitcoin.com
Bitcoin.comはビットコインとビットコインキャッシュの両方を保管出来るウォレットであり、以下のような特徴があります。
なお、同ウォレットを手掛けるBitcoin.com社のCEOはビットコインの初期の投資家であるロジャー・バー氏であり、ロジャー・バーはビットコインキャッシュのプラットフォーム上で新しいトークンを作成するプロトコルの開発を進めるべくICOを検討しています。
Bitcoin.comの次におすすめなのは日本発のウォレットである「Ginco」です。
出典:Ginco
Gincoとは日本の株式会社Gincoが提供するウォレットであり、現在iOSのみで対応されているモバイルウォレットです。
同ウォレットは日本発なので日本語に完全対応しており、見やすい画面でビットコインのみならず、イーサリアムやリップルも保管出来る利便性があります。
出典:App Store
なお、Gincoは独自の暗号通信を用いたクライアント型ウォレットとなっており、秘密鍵を自分で管理するので中央サーバーのハッキングによる通貨盗難の恐れがありません。
他にも、Blockchain Walletやbitpayと呼ばれるウォレットもあるので、自身に合ったものを選択して使ってみて下さい。
以上がビットコインについてでしたが、ビットコインは数千種類ある仮想通貨の中でも基軸通貨的役割を担っています。
「分散型」という新しい概念を生み出したビットコインですが、その仮想通貨の普及はまだまだ序章であり、今後はグローバルな大手金融機関の参入により、それによる機関投資家の仮想通貨取引の拡大にも期待が出来ます。
よって、今後もまだまだ大きな潜在的可能性を秘めていると言えるでしょう。
キャッシュレスPAY編集長。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 新卒で大手総合金融機関であるSBIホールディングスに入社し、広告の運用やマーケティングに従事。 その後11ヶ月で退職して、現在は前職で培ったフィンテックやFPに関する知識を活かし、キャッシュレス決済に関する研究を続けている。