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本記事では、海外取引所Poloniex(ポロニエックス)の概要・登録手順・基本的な使い方まで紹介するので、今後の導入の参考にしてください。
目次
Poloniex(ポロニエックス)とは、2014年に設立されたアルトコインの取り扱いが豊富な海外取引所です。
同取引所の運営元はアメリカのデラウェア州に拠点を置く「Poloniex.LLC」であり、2018年2月にモバイル決済を手掛ける米サークル社に買収された事で話題となりました。
その取引ボリュームは2018年8月現在一日およそ51億円の取引高となっており、全体で28位のボリュームです。
さて、仮想通貨取引をするにあたりどの取引所を選ぶかに関してですが、その判断基準は主に「手数料」「取り扱い通貨の種類」「使いやすさ」「セキュリティ」の4つです。これらを自分の優先度に応じて比較しましょう。
また、その取引所にしかない独自の特徴も押さえておけば、より自分に合った取引所の選択が出来るようになります。
Poloniexでは2018年8月現在57種類の仮想通貨が取り扱いされており、全ての通貨ペアを合わせると91種類にも及びます。
その中でも上位に位置する主要通貨の取引が多くの割合を占めており、BTC、ETH、XRPに続いてStellar(STR)が多く取引されています。(※StellarのシンボルマークはXLMですが、PoloniexではSTRと表記されます。)
このPoloniexは以前まで世界一のアルトコイン取引量を誇る取引所でしたが、取り扱い銘柄が減少し、それに伴い取引量も減ってしまいました。
他の取引所ではBinanceが100種類以上、Bittrexでは200種類にも及ぶアルトコインが取り扱いされているので、それらと比較するとその銘柄ラインナップは少なくなっています。
Poloniexの取引手数料ですが、2018年8月現在は過去1ヶ月の取引ボリューム等に基づいて取引手数料が決定するシステムとなっています。
出典:Poloniex
上記の表を見ると、50万米ドル未満の取引の場合メイカー手数料が0.10%、テイカー手数料が0.2%となっており、後は表の通りの取引金額で手数料率がディスカウントされていきます。
※1メイカー:注文が取引板(気配値)に並ぶことにより、結果として市場の流動性を作る取引のことをメイカーと呼びます。
※2テイカ―:注文が取引板(気配値)に並んだ既存の注文で約定することにより、結果として市場から流動性を取り除く取引のことをテイカ―と呼びます。
このように手数料が取引量によって割引されていくのですが、50万ドルだと日本円でおよそ5,500万円なので、かなり大きな金額である事がわかります。
しかし大口で大量に取引する場合はメイカー手数料をゼロにする事が出来るのでメリットとなるでしょう。
また、以下のようにBinanceは取引手数料がメイカー手数料・テイカー手数料共に0.1%となっているので参考にしてみて下さい。
取引所名 | 取引手数料 |
---|---|
Binance | 0.1% |
HitBTC | 0.1% |
Bittrex | 0.25% |
Poloniexは比較的シンプルな取引画面となっており、誰でも使い易いデザイン設計となっています。
ただデメリットとしては日本語に対応していない点が一つ挙げられます。
しかし、Poloniexのトレードでは基本的な英単語が読めれば取引出来る範囲だと言えるでしょう。
Poloniexのセキュリティ体制ですが、2017年12月にKYC(本人確認)を完了させなければ全てのアカウントを無効にすると発表され、ユーザーへ本人確認登録を呼びかけました。
これは今後の仮想通貨市場と法整備への対策とされており、セキュリティの強化を図る為の対策でした。
Poloniexは2014年にハッキングされた過去があり、Poloniexに保管されていたBTCおよそ6,000万円分が盗難されています。
これはPoloniexの出金コードに脆弱性があった為だとされており、その際取引所側は損失したBTC分を全てユーザーへ返金しました。
今後もハッキングが起こらない保証は無く、万が一被害が起こったとしても金額によっては返金を受けられないケースもあるでしょう。
なので後述しますが、登録の際は二段階認証等の対策をしておきましょう。
では、Poloniexの口コミや評判を見ていきましょう。
個人的にはpoloniexが使いやすいです( ´﹀` )
草コインなら前者よりHitBTCが圧倒的に多いですが、一番多いのはbinanceですね。
どこも配置が違うだけでやっていることは一緒なのでで分かればすぐ使えると思いますよ( ´⚰︎` )— Sai (@s4i_x1) December 27, 2017
#poloniex が5/15から手数料を0.5%下げるようです。
カスタマーサービスもスタッフも増員したようで、私のチケットも5か月ぶりに返事がきました。
システムは使いやすいのでこれからも頑張ってほしいと思います。 https://t.co/c2eLROdlBq— Tulip (@bitcoineva) May 1, 2018
Poloniexは過去アルトコイン取引量が世界一だったこともあり、去年は高評価が多かったものの、同時に他の海外取引所が盛り上がりを魅せている為に高評価のTweetも減っています。
あ、あれ?
Poloniexってマイナーなの?
そこそこ使いやすいなって思ってたんだけど。 https://t.co/khwj21GkeJ— 殲滅採掘者第十三使徒ハジメ (@Hashman_Hajime) February 26, 2018
そして、上述したKYCですが本人確認を行なっていなかったアカウントが過去大量に凍結しており、それに伴い苦情が殺到したみたいですね。
アメリカの仮装通貨取引所、Poloniex でアカウント凍結が大量に?
本人確認をしてなかった方のアカウントがいきなり凍結されてるようです。
ただ、確認ができていても取引ができないこともあり、苦情殺到?https://t.co/10hHH2NFQG— ダイアナ(Dianna・海外在住主婦・翻訳者・仮想通貨翻訳ブログ) (@DiannaCoin) May 28, 2018
poloniexまじで嫌い。
ひさびさにもう一つのアカウント開いたら凍結してた。
これはミスでもなんでもなく意味わからん。返信も105日来てません。
— りゅーが@カジノプレイヤー (@RyugaCasino) December 7, 2017
では、Poloniexへ実際に登録して見ましょう。
まずはトップページから「Set up Your account」をクリックします。
次にアカウント作成画面へ進むので「国籍」「メールアドレス」「パスワード」「パスワードの再入力」を順に入力して「私はロボットではありません」と同意事項にチェックを入れます。
そして全て完了後は「Register」を入力します。
すると仮登録の完了画面が出てくるので、登録したアドレスに届いたメールのURLを確認してクリックしましょう。
メールのURLをクリックするとログイン画面に進むのでアドレスとパスワードを入力してログインしましょう。
これで登録は完了です。
ログイン後は本人確認書類のアップロードに進みますが、「名前」「住所」「郵便番号」「携帯番号」を入力する必要があります。
住所に関しては、「Street Address」が番地等を表し、「City」が都道府県から市区町村を表ています。
「Portal Code」は郵便番号を表し、下の「Phone Number」には最初の「0」は省いて入力しましょう。
全て入力すると「Begin Verification」を入力し、次に本人確認資料の提出画面に移ります。
以下の画面が表示されるので、「Start ID verification」をクリックします。
次にIDの形式として「Passport」を選択して下さい。
ここでパスポートを用意しておく必要があるので注意しておきましょう。
その後は画面の手順に沿って本人確認の為の自撮り画像と、顔と名前が読み取れる写真をアップロードして下さい。 アップロード後「Continue」をクリックすると受け取り完了の画面になるので、運営側からの承認を待ちましょう。
なお、承認状況については上記の画面上の「Go to Profile」から確認できます。
新規登録と本人確認を終えると、次に二段階認証設定をしておきましょう。
その設定方法ですが、まずログイン後のトップページから赤枠の設定アイコンをクリックして「TWO-FACTOR AUTHENTICATION」をクリックします。
次に以下の画面に進むので、QRコードもしくはその下のDigital Keyを、スマホから二段階認証アプリ「Google Authenticator」をインストールして読み取りましょう。
スマホ上で読み取ると6桁の認証コードが表示されるので、上の画面左の空欄にある「Code」の欄に入力して下さい。
※スマホの紛失時の対策として、上記画面にある「Print a backup for your recovery key」からQRコードやテキストコードを保存しておきましょう。
これがあれば、万が一スマホを紛失しても別のデバイスで復旧させる事が出来ます。
また、パスワードも同時に空欄に入力して「Enable 2FA」をクリックすれば設定完了です。
次にPoloniexの使い方を解説していきます。
初心者の方でもこれを見れば基本的な使い方が分かるように解説しています。
まず残高の確認ですが、ログイン後に右上の「Balances」をクリックし、「Deposits&Wothdraw」を選択しましょう。
すると残高がこちらから各通貨毎に一目で確認出来ます。
次に入金・出金についてですが、こちらも残高確認の際と同じように「Deposits&Wothdraw」から同じページへ進み、下記赤枠の「Deposit」をクリックして赤線上の「Deposit Address」をクリックして下さい。
すると入金用のアドレス・QRコードが表示されるので、送付先の取引所やウォレットから送金するようにしましょう。
次に送金ですが、これも比較的簡単です。
「Withdraw」をクリック後、以下のように送金画面が表示されるので、「送金先アドレス」「数量」を選択して「Withdraw」のボタンを押して完了です。
Poloniexのチャート画面は無駄な情報が組み込まれておらず、初心者でも見やすい画面となっています。
画面左上の設定からいくつか簡単なテクニカル分析ツールを使用する事ができ、下の赤枠からチャートの表示範囲、ローソク足の期間等を指定する事が出来ます。
また、画面内でチャートを形成ている指標は「ローソク足」と呼ばれており、その基本的な見方は以下の通りです。
Poloniexの場合だと緑が陽線、赤が陰線となりますね。
続いて売買注文の方法ですが、もしETHを買いたいとした場合、以下の空欄の通り「BUY ETH」に「買いたいETHの価格」そして「ETHの数量」を入力して下さい。
売りたい場合も同様に「SELL ETH」にて「売りたいETHの価格」と「数量」を入力して下さい。
なお、注文画面の下に「ORDERS」と書かれている取引板がありますが、そこから売りに出されている・もしくは買い注文が入っている価格をクリックして直接自身の注文に反映させる事も可能です。
また、「STOP-LIMIT」については買いの場合は指定値段以上で約定成立があった後、そして売りの場合は指定値段以下で約定成立があった後に指値注文を入れる注文方法です。
なので、まずStopの部分で価格の上限を設定して損切額を設定します。(トリガー価格)
そしてLimitの部分は通常の売買注文で使用される価格と同じものであり、指定したStop価格に達するとLimitで設定した価格にて注文が実行されます。
以上がPoloniexについてでしたが、Poloniexはアメリカの取引所なので、今後のアメリカの法律によっては日本ユーザーにとって不都合な事も起こるかもしれません。
しかし、PoloniexはKYCを徹底し、セキュリティ体制を一層高めている取引所でもあります。
海外の取引所は信頼性が重要視されますが、信頼性といった側面で海外取引所の利用を判断してみてはいかがでしょうか。
キャッシュレスPAY編集長。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 新卒で大手総合金融機関であるSBIホールディングスに入社し、広告の運用やマーケティングに従事。 その後11ヶ月で退職して、現在は前職で培ったフィンテックやFPに関する知識を活かし、キャッシュレス決済に関する研究を続けている。