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本記事では、日本の仮想通貨取引所SBIバーチャルカレンシーズ(SBIVC)の概要・登録手順・基本的な使い方まで紹介するので、今後の導入の参考にしてください。
目次
SBIバーチャルカレンシーズ(SBIVC)とは、2018年7月に新規口座開設の受付が開始された仮想通貨取引所であり、その運営会社である「SBIバーチャルカレンシーズ」は日本の大手インターネット金融グループである「SBIホールディングス」の子会社です。
同取引所は2017年9月に仮想通貨交換業登録を取得し、2018年6月より先行者予約者向けのサービスのみ開始していたのですが、7月以降遂に一般向けの口座開設受付がスタートしました。
さて、仮想通貨取引をする際にどの取引所を選ぶかに関してですが、その判断基準は主に
「取り扱い通貨の種類」「手数料」「使いやすさ」「セキュリティ」の4つです。
これらを自分の優先度に応じて比較しましょう。
また、その取引所にしかない独自の特徴も押さえておけば、より自分に合った取引所の選択が出来るようになります。
では、SBIバーチャルカレンシーズの具体的な特徴を見ていきましょう。
2018年8月現在、SBIバーチャルカレンシーズで取り扱いされている仮想通貨は「リップル(XRP)」「ビットコインキャッシュ(BCH)」「ビットコイン(BTC)」の3種類であり、現状それらは取引所形式ではなく販売所形式での取引となっています。
販売所形式とは、運営側の取引所が持っている仮想通貨を直接的に売買する相対取引です。
例えば、日本円とドルを両替する外貨両替所は「販売所」に近い形態だと言えます。
一方取引所形式とは販売所とは異なり、取引所を利用してユーザー同士が仮想通貨を取引します。
これらの2つの取引方法の違いによって、後述する手数料の見方も変わってきます。
なお、今後は販売所形式のみならず取引板を用いた現物取引のサービス開始する予定とされており、イーサリアム(ETH)の取り扱いも開始される予定となっています。
また、SBIグループではアメリカのリップル社とのジョイントベンチャー「SBI Ripple Asia」が設立されており、SBIグループはリップル社に11%の出資を行なっています。
それによってXRPの価値向上は企業価値の向上にも繋がる為に、今後もXRPが主流に取り扱われる期待は高いと言えます。
そして、SBIグループでは新たな決済インフラとして地域の企業が独自通貨を発行する為のインフラである「Sコインプラットフォーム」を構築しており、今後は独自通貨「Sコイン」が発行される見通しです。
そのSコインも、もしかすると同取引所で取り扱いされるようになるかもしれません。
SBIバーチャルカレンシーズの取引に掛かる手数料ですが、取引手数料自体は無料となっており、販売所での買値と売値の差額である「スプレッド」が実質的な手数料となります。
同社は業界最狭水準のスプレッドを狙っており、上記の資料を見るとそのスプレッドは大幅に狭くなっている事が分かります。
実際にXRPのスプレッドをリアルタイムで見てみると、買値が32.3円、売値が31.0円なのでおよそ4%となり、同様に販売所形式でXRPを取り扱うGMOコインよりも低水準となっています。
このスプレッドは日々値動きによって変動するので注視しておきましょう。
また、入金・出金に関する手数料は以下の通りです。
出金の際は住信SBIネット銀行以外だと3万円未満で165円、3万円以上で258円掛かるので注意しておきましょう。
SBIバーチャルカレンシーズはシンプルで見やすいユーザーインターフェイスとなっています。
なお、現状SBIバーチャルカレンシーズは販売所形式なので取引も至ってシンプルで初心者でも感覚的にわかるようなデザインとなっています。
SBIバーチャルカレンシーズでは2018年1月に起こったコインチェックの盗難事件以降、一層強固なセキュリティ体制の構築に時間を注いできました。
内部犯行への対策やサイバー攻撃への対策は勿論、コールドウォレットによる顧客資産の管理や、一つのアドレスに複数の秘密鍵を割り当てするマルチシグでの秘密鍵管理などを同取引所では徹底しています。
では、SBIバーチャルカレンシーズの口コミや評判を見て行きましょう。
取引画面の見やすさや住信SBIネット銀行との連携のしやすさが良いといったTweet。
xrp バーゲン中だしSBIVCも始まったし、ちょっと使ってみようという事で試しに購入。住信ネットバンクからの入金はあっという間!SBIVCの取引画面はスッキリしてて、慣れれば使いやすいかも pic.twitter.com/q0kLdtJMDB
— XRP@ガチホ仮想通貨 (@xrp_100000) 2018年6月11日
SBIVCログインできたっ!!✨?✨
なかなか使いやすい画面!!ブルー基調でSBIらしいイイかんじ!!
XRPにリップル社のアイコンがついているのが気になるけど、これは新シンボルが決まったら差し替えかな!?ともかくめでたい!!? #sbivc #xrp #ripple pic.twitter.com/TK6aaGDA2I— ⚡️KIKUBO⚡️ (@kikubo) 2018年6月3日
クイック入金も早いようですね。
SBIVCのクイック入金早すぎィ!1秒やった? #SBIVC #SBIバーチャルカレンシーズ
— xHAL (@HALHODLXRP) August 14, 2018
なお、現状SBIバーチャルカレンシーズは仮想通貨の入出金が出来ず入出金は日本円のみという事から、その利便性の低さを訴える声もありました。
SBIVCの始まりはなかなかの衝撃でした。取り扱いはXRP/JPYのみ。仮想通貨の入金、出金できない。
でもリップラーにとっては超ポジティブニュースですよね。
SBIグループ顧客の初めての仮想通貨投資は全てXRPへ向かう。
分かってたけど、北尾さんのXRPへの強い信頼と基軸化への意志を表明することにも。— MASATO@XRP (@masty_cripto) June 2, 2018
住信の口座を使えない(既に住宅ローンで使用のため)、仮想通貨を入金できない。すぐに1位になるってほど圧倒的でない。むしろ使いづらい。
今のところSBIVCを使う理由が何もない。— ビキニ?ちゃん (@k10mann) July 30, 2018
仮想通貨の入出金についてはいずれ可能になる可能性は高いですが、同取引所もセキュリティ性を何よりも重視しており、徐々に進めているのだろうと推測します。
では、SBIバーチャルカレンシーズの登録手順を紹介していきます。
まずはトップページから「口座開設」をクリックしてアドレスを入力して規約に同意しましょう。
次に登録したアドレス宛にメールが送信されるので確認してメール内のURLをクリックしましょう。
下記メールからURLをクリックします。
次にパスワードを設定しましょう。
以下の画面にてパスワードを設定指定ください。
その後は契約締結前交付書面や取引約款などがPDF形式で表示されるので、確認後チェックを入れて次へ進んで下さい。
そして次は個人情報の入力です。
以下のフォームに沿って入力を進めましょう。
全て入力すると次は本人確認へと移ります。
その後は本人確認書類のアップロードへと移ります。
こちらから本人確認書類をWebアップロードにて送付します。
運転免許証やパスポート、マイナンバーカード等のいずれかの書類をアップロードして下さい。
その後は職業情報や財務情報をそれぞれ入力して登録情報を提出しましょう。
最後に取引に関する注意事項を確認してチェックしましょう。
登録が完了すると簡易書類郵便が送付されるので忘れずに受け取りして下さい。
次に二段階認証の設定方法ですが、ログイン後「口座管理」を選択して「お客様情報」から「二段階認証」の変更をクリックします。
次に下記の通り読み取り用のQRコードが表示されるので、スマホの二段階認証アプリ「Google Authenticator」から読み取りしましょう。
アプリからQRコードを読み取ると6桁の認証コードが表示されるのでそれを上記の空欄へ入力して下さい。
入力後「変更する」をクリックすると設定が完了します。
最後にSBIバーチャルカレンシーズの基本的な使い方を見ていきます。
初心者でもこれを見れば一目で分かるように解説しています。
資産の確認方法ですが、ホーム画面上部にて総資産額・買付余力・仮想通貨の残高を確認する事が出来ます。
次に入出金についてです。
上述した通り現状SBIバーチャルカレンシーズでは仮想通貨の入出金は出来ず、日本円のみの入出金となっています。
まず入金する方法ですが、入金する際には住信SBIネット銀行の口座が必要です。
ログイン後「入出金」を選択して「クイック入金」をクリックします。
その後は住信SBIネット銀行のページへ進むので、ログインしてクイック入金の手続きを完了させましょう。
入金後は入金履歴に反映されるので確認しておいて下さい。
次に出金ですが、「出金」をクリックして出金先の銀行口座を登録しましょう。
次に下記のフォームから出金先の用いる銀行を登録して下さい。
登録後は出金額を入力して「日本円を出金する」をクリックして完了しましょう。
SBIバーチャルカレンシーズでは現状販売所取引のみであり、チャートもローソク足やテクニカル分析の機能はなく、「チャート」の部分をクリックするとシンプルなチャートを見ることが出来ます。
さて、売買注文に関する方法ですが比較的簡単であり、「日本円の金額」もしくは「XRPの数量」のいずれかから購入したい量を決めて下さい。
自身で価格を設定して購入したい場合は「価格指定」を選択して下さい。
最後に再確認してから「コインを買う」「コインを売る」をクリックしましょう。
メリット
デメリット
以上がSBIバーチャルカレンシーズについてでしたが、SBIグループは証券・FX・銀行で合計700万ユーザーを抱える巨大金融コングロマリットです。
なのでSBIバーチャルカレンシーズでは特にセキュリティ面の強化対策を行なっており、既存の顧客基盤を見ればその信頼性はとても高い事が分かるでしょう。
また、今後はそれらの顧客基盤を活かしたグループシナジーにも期待出来ます。
比較的緩やかなペースで進んでいる取引所ですが、大手の信頼の下で安心して取引したい場合はSBIバーチャルカレンシーズがおすすめです。
キャッシュレスPAY編集長。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 新卒で大手総合金融機関であるSBIホールディングスに入社し、広告の運用やマーケティングに従事。 その後11ヶ月で退職して、現在は前職で培ったフィンテックやFPに関する知識を活かし、キャッシュレス決済に関する研究を続けている。