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本記事では、ShapeShift(シェイプシフト)の概要・登録手順・基本的な使い方までを紹介していきます。
また、ShapeShift(シェイプシフト)のメリットデメリットも解説するので、今後の導入の参考にしてください。
目次
ShapeShift(シェイプシフト)とは、異なる仮想通貨を交換する事が出来る仮想通貨の両替所です。
同両替所はスイスに拠点を置く「Shape Shift AG」が運営しており、2014年8月に設立されました。
類似サービスとして同様に仮想通貨同士を交換出来るChangelly(チェンジリー)がありますが、以下よりShapeShifutの4つの特徴と、それがChangellyとどう違っているのかについて述べていきます。
ShapeShiftは既存の仮想通貨取引所の仕組みとは異なっており、取引所を介したユーザー間の取引ではなくShapeShift側と自身による相対取引です。
これは日本にある販売所形式のモデルと似ており、もっと言うならば為替の両替所と同じと言えます。
よって、同両替所は既存の取引所のようなユーザー同士の売買を仲介する訳ではないので取引手数料が掛かりません。
なので、その分日本の販売所と同様に買値と売値の差額であるスプレッドが掛かる仕組みとなっています。
ではそれがどのくらいのスプレッドとなっているのかを確認してみましょう。
ETHをBTCに交換するとした場合、下記図の通り1ETHのレートが0.0459824BTCとなっています。
なお、同じ時間帯にCoinMarketCapでETHの対BTCレートを見てみると、1ETH=0.04665584BTCである事がわかります。
よってこれらの差額を差し引くと0.00067344BTC(現在の時価でおよそ500円)となり、それがスプレッドとなります。
これがShapeShiftの実質手数料となりますが、BTCのスプレッド差が約2万円、ETHのスプレッド差が約3,000円もあるbitFlyerの販売所などと比べると断然お得である事が分かります。
なのでShapeShiftのスプレッドは取引所形式での売買並みに狭いんです。
しかし、スプレッドは通貨と相場によって変動するので注意しておきましょう。
それに、後述しますがShapeShiftでは異なるアルトコイン同士の交換も基軸のBTCやETHを挟まずに出来るので、コストの削減のみならず手間を省く事が出来るメリットがあります。
また、スプレッドとは別に「マイナー手数料(トランザクション手数料)」が掛かるようになっているので、そこも注視しておきましょう。
ShapeShiftはとにかく仮想通貨の両替をスムーズに行う事が出来ますが、その特徴を順に見ていきましょう。
ShapeShiftではアカウントの登録が必要ありません。
既存の取引所ではメールアドレスや取引パスワードを用いてまず新規登録をする必要があり、特に日本の取引所では個人情報の入力や本人確認書類等の提出をする必要がありました。
しかし、ShapeShiftではそのような登録は一切必要無く、必要な時に自身のウォレットに接続すれば即座に利用出来ます。
※追記
10/2現在、ShapeShiftはKYCの厳格化に伴いアカウント登録が必要となりました。
詳しくは、こちらをご覧ください。
ShapeShiftでの両替はとてもシンプルであり、以下の画面上から瞬時に両替する事が可能です。
上述した手数料諸々のコストもそうですが、何よりもこの手間が掛からない点がShapeShiftの魅力です。
なお、ShapeShiftの具体的な使い方については後述します。
また、ShapeShiftではPC画面上だけで無くスマホアプリからでも利用する事ができ、それはApp StoreとGoogle Playからインストールする事が出来ます。
そのアプリは非常にシンプル且つ見やすいユーザーインターフェイスとなっています。
2018年8月現在、ShapeShiftでは41種類の仮想通貨が取り扱いされており、ShapeShiftの通貨選択欄を見ると以下の通貨が取り扱い可能となっています。
Aragon | Basic Attention Token | Bancor | BitcoinCash |
Blackcoin | Civic | Clams | Dash |
Decred | DigiByte | Dogecoin | Edgeless |
Ethereum | Ethereum Classic | GameCredits | Gnosis |
Golem | Matchpool | Komodo | LBRY Credits |
Litecoin | Numeraire | Nxt | OmiseGo |
Potcoin | Polymath | Qtum | Augur |
Reddcoin | RCN | iExec | Salt |
Siacoin | Status | Stoj | Swarm City |
Wings | Monero | Ripple | Zcash |
0x |
比較的時価総額ランキングで下位のアルトコインも取り扱いされており、この他にも一時的に利用不可能な銘柄が28種類存在しています。
また、これらのアルトコインを基軸通貨であるBTCやETHを介さずに交換出来るので、既存の取引所で基軸通貨を介してアルトコインを購入するような手間が省けます。
上述したようにこのような仮想通貨両替サービスはChangellyと呼ばれる両替所も展開しています。
では、それぞれはどういった違いがあるのでしょうか?
まず、ChangellyはShapeShiftと違ってアカウント登録が必要となり※セキュリティの設定やアドレスの登録が必要となってきます。
なので両替の手間はChangellyの方が負担が大きいと言えるでしょう。
また、取り扱い通貨の種類はChangellyが80種類、Shapeshiftが41種類なので、両替出来る通貨のラインナップが多いのはChangellyの魅力でしょう。
そしてShapeShiftは2016年に複数回ハッキングされており、およそ2,500万円の盗難被害にも遭っています。
なので、アカウントの登録も不要※な事からセキュリティ面はChangellyに劣ると言えるでしょう。
Changelly | ShapeShift | |
---|---|---|
アカウント登録 | 必要 | 不要 |
取り扱い仮想通貨 (2018年8月現在) |
80種類 | 41種類 |
セキュリティ性 | 高い | 低い |
アプリ | 無し | 有り |
※追記
10/2現在、ShapeShiftはKYCの厳格化に伴いアカウント登録が必要となりました。
詳しくは、こちらをご覧ください。
では、ShapeShiftの基本的な使い方を見ていきましょう。
両替方法はとても簡単で、まずはトップページから右にある「貿易資産の選択」と記載のある欄から入金する通貨と受け取りしたい通貨を選択しましょう。
なお、上記の画面上では日本語版のサイトとなっており、設定で言語を変更出来ます。
さて、この取引方法には2種類あるのですが、「Quick(クイック)」の場合は受取金額を指定せずに、本両替所の指定している最小額〜最大額の間の範囲内で即座に両替を行う事が出来ます。
一方「Precise(詳細入力)」の方は事前に入金額を手動で入力出来ます。
今回は「クイック」での取引方法を見ていきます。
上述の通り通貨を選択すると以下のように上にETHの入金アドレス、そして下にBTCのアドレスを入力して下さい。
次に新たな両替に必要な新たなアドレスが発行されるので、BTCを保有しているウォレットからそのアドレスへ入金して下さい。
なお、両替金額や手数料の確認は事前に必ずしておいて下さい。
以上がShapeShiftについてでしたが、同両替所は少ないコストでアルトコイン同士の交換の手間を省く事が出来る点が魅力的です。
また、アプリもあるのでより仮想通貨の交換が身近な存在となるでしょう。
利便性とセキュリティ性がややトレードオフとなっていますが、今日の仮想通貨取引所においてはもはや何処も「絶対に安全」という事はありません。
自己管理が求められる仮想通貨取引ですが、その価値交換の選択の一つとしてShapeShiftを利用してみてはいかがでしょうか。
キャッシュレスPAY編集長。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 新卒で大手総合金融機関であるSBIホールディングスに入社し、広告の運用やマーケティングに従事。 その後11ヶ月で退職して、現在は前職で培ったフィンテックやFPに関する知識を活かし、キャッシュレス決済に関する研究を続けている。