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本記事では、相場の転換点となる重要指標「ゴールデンクロス」「デッドクロス」についてを解説していきます。
この記事を最後まで読めば、ゴールデンクロスやデッドクロスについてを理解し、その注意点までも知る事ができます。是非読み進めてみて下さい。
目次
移動平均線を利用していると、二本の線が交差して、相場の転換点となり得る重要指標が現われる事があります。
これが「ゴールデンクロス」「デッドクロス」と呼ばれるサインであり、多くのトレーダーが意識する売買シグナルとなります。
このゴールデンクロス・デッドクロスは、移動平均線を用いたトレードの王道といっても過言では無いでしょう。
では、以下よりそれぞれ詳しく見ていきます。
>>>そもそも移動平均線とは?詳しく知っておきたいという方はこちらからどうぞ!
ゴールデンクロスとは、中期(または短期)の移動平均線が長期の移動平均線を「下から上」にクロス(交差)して抜ける事を言い表します。
このように、短期移動平均線がどんどんと上向きになっていく事で、大衆の投資家が強気になって買い進んでいる事が読み取れます。
なので、このゴールデンクロスが表れたら「買い」のサインだと言われており、下落トレンドから上昇トレンドへの反発の可能性が高いとされています。
デッドクロスとは、中期(または短期)の移動平均線が長期の移動平均線を上から下にクロス(交差)して抜ける事を言い表します。
今度は上述したゴールデンクロスの時とは反対に、短期移動平均線がどんどんと下向きになっていく事で、大衆の投資家が弱気になって売り進んでいる事が読み取れます。
なので、このデッドクロスが表れたら「売り」のサインだと言われており、上昇トレンドから下落トレンドへの転換の可能性が高いとされています。
ゴールデンクロス・デッドクロスを見つける為には、チャート上で2本の移動平均線を用いる必要があります。
まずは自身の見ているチャートにて移動平均線を2本追加しましょう。
移動平均線の期間ですが、一般的には「5日(短期)、25日(長期)」、あるいは「25日(短期)、75日(長期)」などが主流でしょう。
なお、以下の図のように、移動平均線の期間が短い程、その二本の線がクロスするタイミングが早くなるのですが、期間が短いとダマシも発生しやすくなるので注意が必要です。
ダマシ(fakeouts)とは、テクニカル分析において買い・売りのサインが出たものの、その後相場がそれとは異なる逆の方向に動いてしまうことを言い表す。
そして、移動平均線の種類には「単純移動平均線(SMA)」「指数平滑移動平均線(EMA)」などがありますが、それぞれ数値の算出方法が異なる為、二本の線がクロスする点も両者で多少違っています。
比較的SMAの方が反応が遅く、EMAの方が反応が早いと言われていますが、それぞれでクロスの出現タイミングが違ったり、「SMAではクロスしてるのにEMAではクロスされていない」といった現象も起こります。
これの「どちらを見るのが正解か」というのは一概には言えませんが、トレーダーに比較的多く利用されているもの、そして自分で試しながら実際に機能するものを使うのがベストでしょう。
なお、指数平滑移動平均線を使って相場のトレンドサインをいち早く探し出す事ができるのがMACD(マックディー)と呼ばれるオシレーター系指標です。
MACDとは、2本のEMAを利用して相場の周期やトレンド転換のタイミングを掴む為の指標です。
そしてMACDの2本の線がゴールデンクロスとなると上昇トレンドへと転換して「買い」、反対にデッドクロスとなると下降トレンドへと反転して「売り」といった戦略を取る事ができます。
また、MACDは移動平均線よりも実際の価格に近い値動きを表す為、売買サインが早く察知されるのも特徴的です。
なので、移動平均線と同時にこのMACDも一緒に確認しておくと良いでしょう。
>>>MACDの見方や使い方をもっと詳しく知りたい方はこちら!
では、ゴールデンクロス ・デッドクロスを狙う際の注意点について見ていきます。
「ゴールデンクロスやデッドクロスが出たからと言って、定石通りに全てポジションを入れれば必ず儲かるのか?」と思ったあなたは、今すぐそのチャートに移動平均線を引いて実際に確認してみてください。
そうすれば、必ずしもそうでは無い事に気付くはずです。
もちろん相場に「絶対」という言葉は無く、中には二本の移動平均線がクロスした場合でも「ダマシ」となる事がたくさんあります。
実際にチャートを見ると、至る所でその売買シグナルが機能せず、ダマシとなっている事が分かります。
なので、「ゴールデンクロスが来たら自動的に買い」「デッドクロスが来たら自動的に売り」といったような戦略を取っても「勝率が上がる保証が無い」といった点に注意しておきましょう。
なお、ゴールデンクロスやデッドクロスはレンジ相場では有効性が低く、ダマシが発生しやすくなります。
上記のチャートのように、長期移動平均線が横ばいで推移するような相場では、ゴールデンクロス・デッドクロスとなってもトレンド転換に期待できません。
なので、このような売買シグナルを見る際は「現在がトレンドかレンジか」を考えるようにしましょう。
なお、レンジ相場の際はオシレーター系指標のRSIやストキャスティクスなどが有効となるので、こちらも合わせて活用してみてください。
>>>ストキャスティクスの見方や使い方についての解説はこちら!
なお、ゴールデンクロス・デッドクロスによる売買シグナルの発生が遅れた場合、せっかくポジションを入れてもトレンドに乗り遅れてしまう場合もあります。
仮にそのトレンドが弱く長続きしなかった場合などは、ゴールデンクロスなどでエントリーしてもあまり利益を取れない事もあるでしょう。
なお、相場が急騰・急落した際はその後に遅れてクロスが出現するケースもありますが、このような場合のクロスは信頼性があまり高いとは言えません。
急な価格変動による上昇・下落となると、その後すぐに価格が反発してしまう可能性もあるので、遅れて出現するクロスには十分注意しておきましょう。
ゴールデンクロスとは?
デッドクロスとは?
ゴールデンクロス ・デッドクロスの注意点
以上がゴールデンクロス・デッドクロスについてでしたが、これらの有効性は相場状況によって大きく変化します。
基本的に大きなトレンドを狙って売買するのがベストなのですが、大きな利益を獲得する為には現在の相場がどんな状況なのかをしっかりと把握しておく必要があります。
なので、移動平均線以外のテクニカル指標も参考にしながら、大きなトレンドを掴んでいけるよう分析していきましょう。
>>>移動平均線の見方についてもっと詳しく知りたい方はこちら!
※記事内のチャートはTradingViewから引用
キャッシュレスPAY編集長。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 新卒で大手総合金融機関であるSBIホールディングスに入社し、広告の運用やマーケティングに従事。 その後11ヶ月で退職して、現在は前職で培ったフィンテックやFPに関する知識を活かし、キャッシュレス決済に関する研究を続けている。