仮想通貨 最終更新日: 公開日:
本記事では、仮想通貨の短期トレードにおけるメリットやデメリット、そしてやり方やコツなどを紹介していきます。
仮想通貨の短期トレーディングを始めたいけど「どうすれば良いのか全然分からない」という方は、是非最後まで読み進めてみて下さい!
目次
「仮想通貨は儲かる!」
「まだ仮想通貨持ってないの?」
このような事が盛んに言われていたのは2017年頃だったでしょうか。
それもそのはずで、2017年の仮想通貨市場は空前絶後の盛り上がりを魅せ、ビットコインは1年間でおよそ14倍となりました。
ですが、そんな夢のような話もそう長続きはしませんでした。
なぜなら、2018年のビットコイン市場は一向に右肩下がりの大暴落となってしまったからです。
過去を遡ればチューリップバブルやITバブル(ドットコムバブル)、そして日本の不動産バブルのように、「まだまだ上がる」と言われながらも最後には撃沈してしまうような値動きが何度も繰り返されてきました。
もちろん、これから更に仮想通貨市場が拡大し、再び「億り人」が輩出されるような大賑わいとなる可能性もあり得ます。
しかし、今までのビットコイン市場の値動きを見ても分かるように、1年後や2年後の将来を予測して投資を行うのは簡単ではなく、その予測は極めて困難だと言えるのです。
価格が乱高下する仮想通貨市場において、今後利益を獲得する為に必要となるのが「短期トレード」です。
短期トレードとは、長期投資のような「仮想通貨の将来性」に賭けるのではなく、短期で変動する値動きの上下に賭けるトレーディング手法であり、
「買い」からでも「売り」からでもポジションを保有できる「ビットコインFX」などで実践するのが一般的です。
>>>ビットコインFXの特徴や現物・先物との違いについてはこちら!
また、短期トレードといっても「スキャルピング(超短期間)・デイトレード(短期間)・スイングトレード(中長期)」といった各手法に分類され、それらには以下のような違いがあります。
スキャルピング | デイトレード | スイングトレード | |
---|---|---|---|
ポジションの保有期間 | 数秒〜数分 | 数十分〜1日 | 数日〜1週間 |
取引の頻度 | 多い | やや多い | 少ない |
狙う利幅 | 小さい | やや小さい | 大きい |
しかしここで、「短期投資はギャンブルだ!」と考える人も多いのではないでしょうか。
世間では、短期的な投資をいわゆる「投機」として、ギャンブルチックでリスクの高い行為だと認識する人も多くいます。
しかし、だからといって長期投資であればリスクは短期投資よりも低くなるのでしょうか?
結論を言うと、そんな事はありません。
もちろん、長期投資で何年もそこにお金を投じていれば、いずれは元本を上回る可能性はあるでしょう。
ですが、それが「何年後になるか」は分かりません。
それに、将来を予測する上で長期と短期のどちらの方が予測しやすいと思いますか?
例えば、「明日自分がどんな生活を送っているのか」はある程度予想がつきますが、「20年後自分がどんな生活を送っているのか」だと全く予想できませんよね。
統計的に見れば会社員として役職についている可能性が高いですが、もしかすると南の島で不労所得を得ながら生活しているかもしれませんし、その反対に生活保護を受けながらホームレスをしているかもしれません。
このように、将来になればなるほど不確実性というのは高まっていくのです。
よって、長期投資というのも不確実性(リスク)が高い投資だと言えるのです。
では、仮想通貨(ビットコイン)を短期トレードしていくメリットを紹介していきます。
仮想通貨を短期トレードする事で、長期投資よりも効率的に利益を得られる可能性があります。
基本的に相場は上下しながら動いて行くのですが、長期投資の場合基本的に一度「買い」を入れてしまえば、後は将来の大きなリターンを待つのみで、相場にどんな事があってもほとんどの場合は放置です。
しかし、短期トレードの場合は「上昇トレンド・下落トレンド」のみに上手く乗ってエントリーが出来れば、長期投資よりも効率良く利益を得られる可能性があるのです。
なお、長期投資であれば利益を獲得するまでにある程度の時間を要しますが、短期トレードであれば都度売買を繰り返すので短期間で利益を得やすくなります。
短期トレードは上昇相場でも下落相場でも利益を獲得できるチャンスがあります。
長期投資でのポジション保有はほとんどが現物取引による「買い」の一択で、その後大きく上昇すれば利益を獲得できますが、反対に下落した場合は大きな損失となり得ます。
ですが、短期トレードであればロング(買い)・ショート(売り)を使い分ける事で、相場の上昇・下落の両局面で利益を取る事ができるのです。
短期トレードは仮想通貨の将来ではなく「目の前で変動するチャート」に投資をするので、
ファンダメンタルズに頼る事なくテクニカル分析を用いて比較的平等にトレードする事ができます。
そもそも、一般投資家が重要なファンダメンタルズの情報を追いかけて投資を行うのは不利な一面があります。
基本的に情報は上流から下流に流れるので、その通貨の価格に影響する重要なトピックがあったとしても、自分達がそれを知った時には恐らく他の人に先に売買されてしまっています。
特に、仮想通貨の売買は金融商品取引法に基づいていない為、インサイダー取引の規制もありません。
しかし、リアルタイムで動いている「チャート」だけは一般の投資家にも公平に与えられており、
どんな投資家でもリアルタイムチャートを見ながらテクニカル分析を平等に行う事が出来るのです。
もちろん、そこに「上層部だけが知っている必勝チャートパターン」のようなものはありませんから。
では次に短期トレードをしていくデメリットを紹介していきます。
短期トレードのデメリットの一つとして、長期投資と比較して取引の手間が掛かってしまう点があります。
短期トレードは都度売買を繰り返したり、チャートを確認して分析をする必要があるので、
本業の生産性を落とさないようにしなければ本末転倒となってしまいます。
もちろん、短期トレードで毎回上手くトレンドに乗りながら利益を獲得できる保証などありませんので、トータルで損益がマイナスとなれば、
「ああ、トレードしている暇があれば本業を頑張ってた方が良かった」
といった事にもなり兼ねません。
そしてもう一つのデメリットとして、売買する度に手数料が徴収されてしまう点が挙げられます。
国内の仮想通貨取引所であれば基本的に売値と買値の差額である「スプレッド」がその手数料の中心となりますが、
スプレッド手数料は売買を繰り返す度に掛かるので、これが大きなコストとなってしまいます。
なので、何も考えずトレードを繰り返しているとスプレッド分だけ損してしまう事となるので注意が必要です。
>>>スプレッド手数料についてや各取引所毎の比較についてはこちら!
なお、短期トレードを行っていると「一日中チャートの値動きが気になってしまう」といったデメリットもあります。
例えば会社員の場合、業務時間中にポジションを持ったままにしていれば、
「もしかすると今頃破産してるんじゃないか・・」
といった不安も付きまとうようになってしまいます。
なので、そのような場合は予め利益確定・損切りのラインを決めて「逆指値注文」や「OCO注文」などを入れておく事をおすすめします。
>>>ビットコインFXで使える注文方法について詳しく知りたい方はこちら!
では、仮想通貨における短期トレードのやり方やコツについて紹介していきます。
結論、短期トレードで利益を出す為にはテクニカル分析の活用が必須です。
短期トレードは、簡単に言ってしまえばチャートの動きを予想してそれを当てるゲームです。
なので、過去の統計に基づいたテクニカル分析を用いて、そのチャートパターンを予想しながら自分の勝率を上げていかなければなりません。
そのテクニカル分析にもたくさんの種類がありますが、いくつかその分析指標を紹介していきます。
移動平均線とは、一定期間(5日、25日、75日など)における過去の平均的価格を日々算出して形成された線の事であり、
過去の平均価格よりも現在の価格が「高いのか・安いのか」を比較してトレンドを判断する為に用いられます。
例えば移動平均線の期間を25日にした場合、その日から25日前までの日の終値の平均値が計算され、それが線で結ばれます。
なお、上昇トレンドの時は移動平均線が実体(ローソク足)よりも低くなり、反対に下落トレンドの時は移動平均線が実体よりも高くなります。
MACDとは、短期と長期の移動平均線を利用して、相場の周期やトレンド転換のタイミングを掴む為の指標です。
このMACDは通常の単純移動平均線ではなく、直近の新しい価格で比重を高めた移動平均線が利用されており、以下のような棒グラフによって相場の過熱感を数値化しています。
なお、MACDの数値が0となった後、プラスに上昇していくようであれば上昇トレンドの信頼性が高まり、マイナスに下落していけば下落トレンドの信頼性が高まります。
>>>移動平均線やMACDをもっと詳しく知りたい方はこちら!
ダブルトップとは、主に上昇相場の天井付近で出現するチャートパターンであり、以下の図のようなチャートにて「ネックライン」に達した時点が「売り」のシグナルとなります。
このように、二つの山のような高値を描いた際に、その後ネックラインまで下落して「M」のような形を作ったら相場が反転して下落する可能性が濃厚となります。
ダブルボトムとは、ダブルトップの反対で下落相場の底値付近で出現するチャートパターンであり、以下の図のようなチャートにて「ネックライン」に達した時点が「買い」のシグナルとなります。
このように、二つの谷のような安値を描いた際に、その後ネックラインまで上昇して「W」のような形を作ったら相場が反発して上昇する可能性が濃厚となります。
短期トレードは売買を何度も繰り返すので、各取引所で掛かる手数料コストを抑える事が非常に重要となってきます。
なお、仮想通貨FXで主にコストとなる手数料は「スプレッド手数料」と「レバレッジ手数料」の2つですが、以下より比較表にして紹介していきます。
取引所名 | スプレッド手数料(BTC) |
---|---|
GMOコイン(仮想通貨FX) | 316円(約0.08%) |
DMMビットコイン | 500円(約0.13%) |
BITPoint | 619円(約0.15%) |
bitFlyer | 0〜10円程(ほぼ0%に等しい) |
※数値はいずれも2019年2月11日時点での計測
取引所名 | GMOコイン | DMMビットコイン |
---|---|---|
イーサリアム(ETH) | 288円(約2.18%) | 300円(約2.2%) |
リップル(XRP) | 0.329円(約1%) | 0.4円(約1.2%) |
ビットコインキャッシュ(BCH) | 267円(約1.9%) | 300円(約2.2%) |
ライトコイン(LTC) | 91円(約1.9%) | 70円(約1.4%) |
イーサリアムクラシック(ETC) | 取り扱い無し | 10円(約2.2%) |
ネム(XEM) | 取り扱い無し | 0.412円(約9.4%) |
※数値はいずれも2019年2月11日時点での計測
取引所名 | レバレッジ手数料 |
---|---|
bitFlyer | (建玉金額の絶対値×0.04%/日)の合計 |
GMOコイン | 建玉ごとに0.04%/日 |
DMMビットコイン | 建玉金額の0.04%/日 |
BITPoint | 建玉金額の0.035%/日 |
※数値はいずれも2019年2月17日現在
以上の比較も踏まえ、仮想通貨FX初心者による短期トレードにおすすめな国内取引所は、スプレッド手数料が低く多数のアルトコインFXも行える「GMOコイン」だと言えます。
GMOコインのスプレッドは現在0.08%とかなり低水準であり(※2019年2月12日時点であり、相場によって変動)、アプリでもテクニカルチャートを利用できる為初心者でも使いやすいです。
また、2019年2月現在新規登録を一時停止していますが、既に登録済みの方であれば「bitFlyer」もおすすめです。
bitFlyerはビットコインFXの取引高が国内最大規模であり、流動性が高くそのスプレッドもほぼ0に近い水準となっています。
なので、既にbitFlyerに登録している人はbitFlyerでビットコインFXを行うことをおすすめします。
>>>ビットコインFXにおすすめの仮想通貨取引所についての詳細はこちら!
なお、仮想通貨の短期トレードで利益が出た場合は「雑所得」として分類され、所得税における総合課税の対象となり「確定申告」が必要となります。
なお、その利益は「累進課税」の対象となり、以下の図に従って他の所得と合計して算出されます。
出典:国税庁
既存の株やFX(外国為替)は分離課税が適用される為に税率は一律で20.315%となりますが、
仮想通貨は総合課税に該当する為、利益が出れば出る程税率が上がります。
その点は十分に注意しておきましょう。
以上が仮想通貨の短期トレードについてでしたが、短期トレードで勝ち続ける為に最も大事なのは、自身で日々の相場を分析して、試行錯誤しながら勝率を上げていく事に限るでしょう。
言うまでもありませんが、「短期トレード必勝法」なんてものがGoogleの検索エンジン上に掲載されているはずがありません。
あの有名な金融トレーダーであるKAZMAX氏も、「一日20時間のトレードを5年間続けた」と公表しています。
1日20時間のトレードを5年間続けて、
日々感じたことをセオリー化してリストアップし、
そのリストのブラッシュアップを毎日続ければ、
私と同じようにチャートが見えるようになると思います相場の本、即ち人の考えは、自分にとってノイズになるので読みません
何より自分の経験を信じています^ ^ https://t.co/48VQe7gEg2— KAZMAX(吉澤和真) (@Kazmax_83) February 19, 2018
恐らく彼のトレード実績は努力の賜物以外の何物でもありません。
短期トレードには「必ず儲かる必勝法」というものはないので、とにかくコツコツと自分で経験を積み上げて学んでいく事が大切です。
キャッシュレスPAY編集長。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 新卒で大手総合金融機関であるSBIホールディングスに入社し、広告の運用やマーケティングに従事。 その後11ヶ月で退職して、現在は前職で培ったフィンテックやFPに関する知識を活かし、キャッシュレス決済に関する研究を続けている。