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本記事では、ビットコインFXによるトレードのやり方やチャート分析、そして具体的な手法から便利なツールまでを紹介していきます。
今後ビットコインFXでトレードを本格的に始めたいという方の為に、その始め方や手法をわかりやすくまとめています。是非読み進めてみてください!
目次
「仮想通貨元年」とも言われていた2017年。
ビットコインをはじめとする仮想通貨市場は空前の盛り上がりを魅せ、ビットコインの価格は1年間でおよそ14倍にも膨れ上がりました。
そのチャートは常に右肩上がりの状態が続き、結果的に「買えば儲かる」といった状態でした。
しかし・・・
現実はやはりそう甘いものでも無く、2018年以降は下落に下落が続き、なんと2018年1月1日から2019年1月23日現在にかけて、およそ75%も下落してしまったのです。
そう、単純な右肩上がりの市場ではなくなった今、「買えば儲かる」といったフェーズは既に終わりを告げました。
よって、今後乱高下する仮想通貨への投資で勝つ為には、価格が上昇しても下落しても利益を得る機会が必要となるのです。
価格が上昇しても下落しても利益を得られる機会があるのがビットコインFX(仮想通貨FX)です。
そもそもビットコインの現物取引では、その戦法が「安く買って高く売る」ことに限られており、相場が上昇している時のみでしか利益の獲得機会がありませんでした。
しかし、ビットコインのトレードを現物取引ではなく「FX」で行えば、ビットコインの保有ポジションを「買い」からでも「売り」からでも持つ事が可能なので、「安く買って高く売る」「高く売って安く買い戻す」といった両方の手法が実現できるのです。
なので、今後上昇局面でも下落局面でも利益を得られるビットコインFXで勝負出来る体制を作っておく事が武器になるのではないかと考えられるのです。
>>>ビットコインFXについてや株や現物取引との違いなどの詳しい解説はこちら!
では、ビットコインFXでトレードする為の実際の方法を見ていきましょう。
まず最初に、ビットコインFXが行える仮想通貨取引所への登録が必要です。
日本国内でもFX取引が行える取引所は増えていますが、特に初心者におすすめなのは「DMMビットコイン」や「GMOコイン」などでしょう。(※DMMビットコインでは仮想通貨FXではなく「レバレッジ取引」と称されています。)
なお、2019年1月現在日本国内で最も多くビットコインFXが取引されているのが「bitFlyer」であり、ビットコインFXの上級者には必須の取引所だと言えます。
※2019年1月現在、bitFlyerは金融庁より業務改善命令を受けており、一時的に新規口座開設を停止しています。
また、海外の取引所であれば「BitMEX(ビットメックス)」が代表的であり、レバレッジ取引が「最大100倍」までに設定できる点と「Maker手数料」がマイナスに設定されている点が魅力です。(※2019年1月現在)
なので、自身に合った取引所をまず選択してみてください。
次に、ビットコインFXを始めるにあたり「チャートの見方」についてもある程度理解しておく必要があります。
なぜなら、価格が乱高下する市場において、上昇相場と下落相場の両方で安定的に利益を出す為には、チャートを見てテクニカル分析を行っていく必要性があるからです。
なお、通常ビットコインFXを行う際は、以下のようなチャートを見て行います。
出典:GMOコイン
また、チャート内に表示されている指標は「ローソク足」と呼ばれており、その見方は以下で説明しています。
このローソク足に表示される終値が始値よりも高い場合は「陽線」、逆に終値の方が始値よりも安かった場合は「陰線」と呼ばれます。
このローソク足から成るチャートの見方を知っておく事によって、その後相場を予測する為の「テクニカル分析」も使えるようになるので、しっかりと復習しておきましょう。
仮想通貨取引所に登録し、基本的なチャートについてを理解した後は、実際にビットコインにポジションを入れる為の「注文方法の種類」を理解しておきましょう。
その注文方法には、主に以下の6つがあります。
これらはビットコインFXでトレードする上で必ず押さえておかないといけない所なので、是非覚えておいて下さい。
まず成行注文とは、自分で予め値段を指定せずに注文する方法です。
この成行注文は、「とにかく今すぐ買いたい・売りたい!」といった場面で利用される注文方法であり、比較的約定が早く成立します。
一方、指値注文とは「価格」や「数量」を自身で指定して注文する方法です。
この指値注文は、例えば「1BTC=50万円」の時に、「1BTC=45万円になったら2BTC買おう」もしくは、「1BTC=55万円になったら売ろう」と思ったような時に利用する事ができます。
なので、自身が保有しているBTCの売買価格を予め指定しておけば、その値段になれば自動的に注文が実行されるので便利です。
逆指値注文とは、同じく「価格」や「数量」を自身で指定する注文方法なのですが、上述した指値注文とは逆に「現在の価格よりも上昇した時に買い」または「現在の価格よりも下落した時に売り」の注文を入れる方法です。
この逆指値注文は主に「損切り」をしたい時によく利用されます。
例えば上記の図のように、「1BTC=50万円でBTCを購入したけど、それが45万円になったら売りを出して損切りしたい」といった際に逆指値注文を使います。
OCO注文とは、上述した指値注文と逆指値注文の2つを同時に注文する方法です。
上記の図のように、これは現在保有しているポジションにおいて将来の「利益確定」と「損切り」の為の注文を同時に行いたい人に便利な方法です。
例えば、「1BTC=55万円になったら利益確定したいけど、反対に45万円になったら損切りしたい」という人に最適でしょう。
IFD注文とは、新規の注文と決済の為の注文を同時に行う注文方法です。
例えば上記の図のように、「1BTC=50万円で新規注文して、そのまま55万円になった時に決済注文して利益確定させたい」といったような時に便利に活用できます。
IFD-OCO注文とは、上述した「IFD注文」と「OCO注文」を組み合わせた注文方法です。
例えば、「1BTC=50万円で新規注文して、そのまま55万円になった時に決済注文して利益確定し、反対に45万円になれば損切りしたい」といったような際に、その全ての注文を同時に行う事ができます。
なので、IFD-OCO注文を使えば注文の手間を省けてとても便利です。
では、ビットコインFXのトレードにて役に立つ代表的なテクニカル指標を見ていきましょう。
移動平均線とは、一定期間(5日、25日、75日など)におけるその平均的価格を日々算出し、それを線で繋いだもののことを言います。
この移動平均線は相場のトレンドを確認する為に用いられる代表的な指標であり、その期間を5日に設定すれば「過去5日の価格の平均値」がチャート上に線で表示され、25日に設定すれば過去25日分が表示されます。
なので、移動平均線を用いる事で、過去の平均価格よりも現在の価格が「高いのか・安いのか」を比較する事ができ、上昇トレンドの時は移動平均線が実体(ローソク足)よりも低くなり、反対に下落トレンドの時は移動平均線が実体よりも高くなります。
なお、移動平均線を活用する際は「25日、75日、200日」などといった各期間で表示しておけば、短期、中期、長期のそれぞれの平均価格を見ながら相場を分析する事が可能となります。
ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上下に敷かれるテクニカル指標であり、「その価格の大半が帯(バンド)の中に収まる」という統計学のもとで誕生した分析手法です。
なお、このボリンジャーバンドでは上記の図のように、何だか膨らみのような線が上下に引かれていると思いますが、これが”標準偏差”によって算出された価格の振れ幅(ボラティリティ)の目安を表しています。
なお、以下の図のように、基準となる移動平均線から一番近い線を1σ(シグマ)といい、二番目を2σ、三番目を3σと言いますが、それぞれ移動平均線の上下の線の間で収まるであろう価格変動の確率が予想されています。
要するに、σの単位が小さいほど価格の上下がその帯内で収まる確率は下がり、大きくなるほど帯内で収まる確率は上がるのです。
なので、ボリンジャーバンドを利用する事で、「+2σに付近にタッチすると買われ過ぎであるかもしれない」あるいは「-2σに付近にタッチすると売られ過ぎなのかもしれない」といった予想や分析を行う事ができます。
RSIとは、「相対力指数」とも言われており、上昇・下落それぞれの価格変動のどちらの勢いが強いかを計測する指標です。
なお、このRSIは70%、もしくは80%を超えると「買われ過ぎ」、反対に30%、もしくは20%を割ると「売られ過ぎ」と判断する事ができ、相場の過熱感を確認する為の指標として多く利用されています。
また、上記の図を見ると分かるように、2017年12月、ビットコインの価格が200万円を超えた時点のRSIは90%を超え、「買われ過ぎ」のサインが出ていました。
しかし、その後ビットコインの価格が70万円程まで縮小した際には、RSIが20%台まで落ちている事が分かります。
このように、相場の過熱感をチェックする為に用いられるのがRSIです。
では、次に実際に使えるチャート分析手法などをいくつか見ていきます。
トレンドラインとは、チャート内のローソク足同士を繋いで引く線のことであり、安値と安値を繋いで右肩上がりに引かれた線を「上昇トレンドライン」、反対に高値と高値を繋いで右肩下がりに引かれたラインを下降トレンドラインといいます。
なお、このトレンドラインを引く事で、上昇中にトレンドラインを割り込むと「売り」もしくは下落中にトレンドラインを超えたので「買い」といったように、トレンド転換による売買タイミングを測る一つの指標としても利用できます。
※当然必ずしも相場が反転するわけではなく、いわゆるダマシも多く存在するのでご注意ください。
サポートラインとは「下値支持線」とも呼ばれ、過去の一定水準の安値と安値を結んだ線の事を言います。
上記の図のように、同じような価格帯で安値をつけている箇所に水平のラインを引くことでサポートラインを形成する事が出来るのですが、これを用いることで「どこまで下がれば相場が反発するのか」を予測する事ができます。
レジスタンスラインとは「上値抵抗線」とも呼ばれ、過去の一定水準の高値と高値を結んだ線の事を言います。
上記の図のように、同じような価格帯で高値をつけている箇所に水平のラインを引くことでレジスタンスラインを形成する事が出来るのですが、これを用いることで「どこまで上ががれば相場が反落するのか」を予測する事ができます。
ヘッドアンドショルダーとは、以下の図のように「人間の肩と頭」を描いたようなチャートパターンであり、これが出現するとトレンドの反転が起きやすいとされています。
なお、このヘッドアンドショルダー出現時は、最後の右肩の高値を形成した後、そのチャートが「ネックライン」を割れた時に売りでエントリーすれば利益を取れる可能性が上がります。(もちろんダマシもあるので注意が必要です。)
また、このヘッドアンドショルダーは複数のローソク足が揃わなければ形成されないので、出現率が低いが信頼性の高いチャートパターンとされています。
では、以下よりビットコインのチャートをテクニカル分析出来るおすすめツールを紹介していきます。
TradingView(トレーディングビュー)とは、株式や為替、仮想通貨などのチャートを用いてテクニカル分析を行う事が出来る無料ツールです。
このTradingViewは基本的に無料で利用する事ができますが、「Pro」「Pro+」「Premium」といった有料のアップグレードプランも存在しており、同時表示出来るチャート数を増やしたり広告を消したり出来るなど、本格的にトレードを行いたい方は有料版もおすすめです。
なお、チャート内では実際に各仮想通貨銘柄のチャートを表示させる事が可能であり、様々なテクニカル分析が可能です。
MT4(MetaTrader4)とは、主にFXなどで利用されているトレーディングツールの事であり、独自のテクニカル指標を作成したり、独自で考案したアルゴリズムに沿った自動売買などをする事が出来ます。
また、同ツールは現在仮想通貨取引所BITPointにて唯一導入されており、同取引所でMT4を利用する事で、繊細なテクニカル分析を行う事が可能です。
出典:BITPoint
では、以下よりテクニカル分析が可能なチャート機能を持つ仮想通貨取引アプリを紹介していきます。
GMOコイン専用アプリ「ビットレ君」とは、日本の仮想通貨取引所「GMOコイン」が提供しているアプリであり、App StoreとGoogle Playからインストールが可能です。
ビットレ君ではスマホ画面上からあらゆるテクニカル指標を用いて相場を分析する事ができ、以下の画面のように「設定ボタン」をタップすれば様々なテクニカル指標をチャート上に表示出来ます。
なお、スマホを横向きにすればよりチャートが見やすくなるので、外出先などでも不自由なくスマホからテクニカル分析を行う事が可能です。
また、ビットレ君ではスマホからワンタップでスピーディーな売買注文も行う事も可能なので、初心者の方などは是非利用してみてください!
そして、DMMビットコインの提供するアプリもビットコインFXをスマホで行うにあたって非常に便利なアプリです。
DMMビットコインのアプリでは、スマホ上からチャートを使ったテクニカル分析ができる上、上述したビットレ君と同様にワンタップで注文を実行できるスピード注文機能なども搭載されています。
また、同アプリはAppStpreとGooglePlayからインストールできるので、気になる方は是非利用してみてください!
以上がビットコインFXのトレードについてでしたが、ビットコインFXの最大の特徴は激しい価格変動です。
なので、大きな利益を得るときもありますが、反対に大きな損失となる時もあるでしょう。
しかし、テクニカル分析などを用いて過去のチャートパターンを分析し、無駄の無いトレードが出来るようになれば、その勝率も上がってくるのでは無いでしょうか。
当然そこに「ビットコインFXの必勝法」などは存在せず、無料のWEBサイトや書店に売っている千円程の書籍にもそのような事は書かれていないでしょう。
なので、日々訓練を積んで、経験と感覚を養っていく事こそがビットコインFXで勝つ為の唯一の方法なのでは無いかと考えています。
キャッシュレスPAY編集長。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 新卒で大手総合金融機関であるSBIホールディングスに入社し、広告の運用やマーケティングに従事。 その後11ヶ月で退職して、現在は前職で培ったフィンテックやFPに関する知識を活かし、キャッシュレス決済に関する研究を続けている。