貯めよう 公開日:
日本は未だ世界第3位の経済大国ですが、「大増税時代」「超少子高齢化社会」などいくつもの問題を抱えており、将来に対し不安な人も多いでしょう。
特に深刻なのが少子高齢化問題です。内閣府の令和2年版高齢社会白書によると、2065年には1.3人の現役世代(15〜64歳)で1人の高齢者を支えることになるので、肩車をしながら長距離走を走るような人生とも言えます。
このような問題を利用して、役に立たない保険を適切な対策であるかのように売り込んでくる悪質な業者は後を絶ちません。
今回は、あなたが保険貧乏にならないために本当に加入する価値のある3つの保険を紹介します。
この記事を読めば、無駄に苦労することなく、効率よく貯金が増えていく家計になります。ぜひ最後までお読みください。
目次
生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯年間払込保険料は平均37.1万円です。
毎月約3万円も保険料として支払っているわけです。
なお、厚生年金に加入している人であれば、毎月5,000円ほどが適切な金額です。
なぜなら、その民間の医療保険無駄かも?保険を見直して保険貧乏から脱出しよう!で解説したように、すでに世界最強クラスの社会保険に加入しているためです。
ソシャゲで言えばスタート時にSSSクラスの装備を持っている状態です。わざわざ課金して劣化版の装備を買う必要があるでしょうか?
このことを踏まえて、本当に加入する価値がある民間保険は次の3つしかありません。
まず、生命保険は加入する価値がある民間保険です。
生命保険には次の2つのタイプがありますが、掛け捨て一択です。
なお、あなたが独身であれば生命保険に加入する必要はありません。なぜなら生命保険は一家の大黒柱が亡くなってしまった時に生活に困る家族がいる人のための保険だからです。
遺族年金と貯金でやりくりできる場合も不要でしょう。あるいは配偶者の人が自分でお金を稼げる場合も生命保険は不要と言えます。
※遺族年金がいくらくらいもらえるのか?に関する記事を書いて内部リンク
※貯蓄型保険不要の記事をブログカードでリンク
次に、火災保険も加入する価値がある民間保険です。
建物や家財が災害などで損害を受けても社会保険では対応できないためです。
修繕、復旧には高額な費用が発生することも珍しくないので加入する価値は大いにあります。
賃貸の場合は、契約時に火災保険を指定されることがあります。もちろん「あなたをトラブルから守るのが目的」と言いたいところですが、そうではないケースもあります。
粗悪で割高な火災保険を売って手数料で儲けようとする不動産会社や仲介業者もいるためです。
無駄な保険に加入させられるのを防ぐために必ず料金と補償内容をチェックするようにしましょう。
チェックするポイントは次の3つです。
なお、持ち家でも考え方は同じです。
※火災保険の深堀り記事への内部リンク
最後に、自動車保険も加入する価値がある民間保険と言えます。
確率は高くありませんが、自動車事故で相手に障害や大怪我を負わせてしまうと、一撃で生活が破綻するほどの損失が発生するためです。
相手のためにも、自分のためにも自動車保険には加入しておきましょう。
なお、ここで言う自動車保険とは対人対物(無制限)の損害保険のことであり、車両保険ではないので勘違いしないようにしてください。
本題から外れるので、細かいことは省きますが、車両保険は非常にコスパが悪い保険商品です。
事故に遭っても免責金額を払わなくてはいけませんし、事故に遭わなくても高い保険料がかかります。
※自動車保険の深堀り記事への内部リンク
ここでは、「『いらない保険』はなぜいらないのか?」を深堀りしていきます。
理由は次の3つです。
学生時代に機械的に用語や公式などを試験前日に詰め込んだはいいものの、試験が終わったら入れたはずの知識がすっかり消えていた…という経験が一度はあるのではないでしょうか?
理屈を理解していれば、手を変え品を変え売り込んでくる粗悪な保険商品に惑わされることはありません。
お金の知識は一生使うので、考えながら確実に理解しておきましょう。
それでは、順番に解説します。
大前提にして最初の理由は「民間の保険は保険料に見合った保障とは言えないから」です。
先ほど紹介した車両保険を思い出しましょう。
自動車の修理にかかる費用が生活を破綻させるほど高額なら、意味があると言えます。
しかし、自動車の修理は貯蓄で十分対応できることがほとんど。
あなたの周りに自動車の修理費が払えなくて破産した人がいますか?
次の理由は「毎月の固定費が減り現在の生活が楽になるから」です。
繰り返しになりますが、生命保険文化センターの2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯年間払込保険料は平均37.1万円です。
厚生労働省発表の2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況(10P)によると、所得の中央値が440万円なので、保険料だけで1割に迫るほどです。
なお、厚生年金加入者であれば、年間の保険料はせいぜい6〜7万円が妥当なラインと言えます。毎月5,000円ほどです。
最後の理由は「民間の保険は社会保障制度を前提に設計されているから」です。
「国の保険制度だけでは心配だから」という理由で民間の保険に加入しようとする人は後を絶ちません。しかし民間の保険は社会保障制度のような財源を用意できないのでどうしても見劣りします。
国立社会保障・人口問題研究所の2020年度社会保障費用の概要によると、2020年度の社会保障財源の内訳は以下のとおり。
桁が大きすぎてピンとこないと思いますが、これだけあれば日本の超有名企業を買ってもお釣りが来ます。
※2023年1月10日時点
日本の時価総額トップのトヨタ自動車を買っても余るだけの財源で支えられている社会保障制度に民間の保険会社が勝てるでしょうか?
ここでは、あなたの家計を苦しめることになる「THEいらない保険」を一気に紹介します。
ズバリ、あなたを保険貧乏にしてしまう保険は次の3つの保険です。
これらに加入してしまうと、一生懸命稼いだお金で他人の懐を暖かくして、あなたの懐は寒くなる一方です。
こんな悲劇は避けるためにも、順番に見ていきましょう!
最初の「いらない保険」は医療保険です。
詳しくは、その民間の医療保険無駄かも?保険を見直して保険貧乏から脱出しよう!でも解説しましたが、公的医療保険制度で十分だからです。
日本は国民皆保険の国なので、私たちは健康リスクに対する適切な対策を標準装備しています。
そのため使い勝手も悪く、陳腐化していく民間の医療保険に入る必要性はありません。
続いての「いらない保険」は介護保険です。
なぜなら、介護保険は保険の原理原則に反しているからです。
【保険の原理原則】
滅多に起きないけど、一度起きてしまうと個人では背負いきれない経済的リスクを多くの人で分散して支え合う。
介護される確率が低いなら、検討の余地があります。
ですが、内閣府が発表した要介護度別認定者数の推移によると、要介護者数は右肩上がりで増加しています。少子高齢化の深刻化と共に、今後も要介護者の数は増えていく傾向にあります。
これでは民間の保険会社は立ち行かなくなります。
保険料を払う人より、保険料をもらう人の方が多かったら商品として成立しないためです。
とはいえ、介護保険は今なお販売されているので、問題ないかと思うかもしれません。
保険料を払う人よりも保険金をもらう人が多くなる商品を成立させるためには、割高な保険料を設定するしかありません。
最後の「いらない保険」は貯蓄型保険です。
代表的な貯蓄型保険は次の5つです。
「加入してから30年後には115%になりますから預金より有利ですよ!」などと甘い言葉で売り込まれますが、気をつけましょう。
実際には貯金より有利どころか、圧倒的に劣っています。
気の利いたセールストークで大きなメリットやリターンがあるかのように見せかけていますが、中身は欠陥だらけで粗悪商品そのものです。
預金なら100万円入金すれば、1年後も10年後も100万円です。ですが、貯蓄型保険ではそうはいきません。契約すると、まず手数料が抜かれるからです。
元本から手数料を引いた金額で運用を始めるので投資という観点でも不合格です。
※後日、いらない理由を掘り下げた記事を書いて内部リンク施策
ここでは、あなたの資産形成とQOL向上に役立つ知識をプレゼントしてくれる書籍を紹介します。
3冊紹介しますが、どれか一冊でも気になるものがあれば、ぜひ試し読みだけでもしてみてください。
一冊の本との出会いが人生を大きく好転させることは珍しくありません。
生命保険会社が知られたくない「本当の話」というキャッチコピーに嘘偽りなく、複雑な保険商品の闇を暴露してくれている本です。
もし私が民間の保険会社の社員なら絶対に読んでほしくありません。なぜなら、このような不都合なことが暴露されているからです…。
保険に入っていれば安心という夢から覚めて現実を直視したくない人は読まないでください。
一方、一生懸命稼いだ自分のお金を横からかすめとられたくないと少しでも思う人にとっては必読の一冊です。
「お金で幸せは買えない」と思いがちですが、使い方によっては幸せを買えます。
この本では「こうすれば幸せをお金で買えるよ」という様々な事例が紹介されており、豊かなお金の使い方を学べます。お金の使い方が良い方向に変われば、お金の流れが変わり、人生が変わります。
これらで悩んでいる人には現状を打破する起爆剤になるでしょう。
現代人が抱える大きな問題の一つは精神疾患です。にもかかわらず、精神疾患に対応した民間保険は少ないことは意外と知られていません。
そこで、おすすめなのが筋トレ。
なぜなら筋トレをするとテストステロンと呼ばれるホルモンが分泌され、エネルギッシュになります。あなたも運動をしたらモヤモヤした気持ちがスカッとした経験が一度はあるのではないでしょうか?
保険で健康は買えませんが、運動すると心身ともに健康になれます。
「わかってるんだけど、いざ運動しようとするとやる気が出ない」と思う人は、この本を読んでみてください。面白おかしく筋トレのメリットを学べますし、読むだけでも元気がもらえる一冊です。
日本は公的保険が充実しているので、この3つの民間保険に加入するだけで経済的には安全です。
保険は万が一起きてしまうと個人では背負いきれない経済的なリスクを、みんなで少しずつお金を出し合って助けあう相互扶助です。つまり貯蓄や投資とは目的が異なります。
本当に必要な保険だけに加入して経済的な安全マージンを確保すれば十分です。浮いたお金を貯蓄と投資に回してお金に困らない生活に乗り換えましょう!
32歳で貯金ゼロの状態から約2年で資産をサクッと1000万超えさせたWebライター。ミニマリズムという考えに出会い支出の最適化の結果、生活費は約7万円。現在はセミリタイアするべく株式などに投資しつつ簿記3級の取得に向けて勉強中。